2019/08/05
本校主催のイベントである「高校生ITアプリアイデアコンテスト」。
これは全国の高校生から、使って便利なスマホのアプリのアイデアを
募集。入選者はIT業界で活躍する審査員のもとで、
最終審査(プレゼン)を実施します。
今回過去2回のコンテストで、2年連続で最優秀賞に輝いた
相洋高等学校パソコン部。その顧問をされている中島翔平先生に
お話をお伺いしました。
●本コンテストに参加を決められた動機について教えていただけますか。
常々、生徒にプレゼンテーションの場を与えたいと思っていたところ、
ちょうど良いタイミングでITアプリアイデアコンテストのご案内を
いただきました。コンテストの最終選考にプレゼンテーションが
ありますので、是非チャレンジさせてみようと思い参加させて
いただきました。
パソコン部の発表の場は、文化祭に作品を出展するくらいしか
ありませんでしたので、活動発表の良い機会になったと思います。
プレゼンテーション本番は、学校の中では得ることのできない
非常に緊張感のある場で、生徒にとって貴重な経験になりました。
●本コンテストを通じ、部員に求める教育効果は何でしょうか。
パソコン部の生徒は、自らチームを作ったり、リーダーシップを
とったりすることが得意ではない子が比較的多いので、作品制作の
際には個人で作業をすることが多くなってしまいます。
コンテストはチーム参加ということもあり、アイデアを考える
課程で仲間との話し合いが必要になりますし、プレゼンテーション
の際にどの手順で伝えたら効果的かなど、試行錯誤をする作業は
新鮮だったと思います。コンテストを通して、生徒の発言や行動に
自信がついていく様子が感じ取れました。今後もこのような場に
積極的に参加させたいと思います。
●実際に最終審査会に参加された感想はいかがでしたか。
回を重ねるごとに、入選者の発表レベルが上がっていると思います。
プレゼンテーション資料の見せ方や作り方に工夫が伺えますし、
プレゼンテーションでは話し方も意識をした表現力の高い生徒も
見受けられます。教師の立場でも刺激を受けることができました。
他校の参加者に刺激を受け、それを自分たちに活かそうという
連鎖によって、今後もレベルは上がっていくと思います。
我々パソコン部としては、受験を控えたメンバーが抜けたあと、
その遺伝子を次の世代にどう引き継いで蓄積していくかが重要だと
考えています。
●最優秀に輝いたアイデアを共同で開発、実現した感想はありますか。
第1回で受賞させていただいた”わりっこ”は、生徒自身が現実に
あれば本当に便利なアプリだと思い企画したものなので、アイデア
が具現化したことにとても感動していました。
実際にGoogleストアで提供されるアプリを企画することは、
簡単なことではありませんでしたが、人の生活に役に立つ
アプリを1から創り出すことに対して新鮮さを感じ、楽しんで
取り組めていたと思います。そして、世の中に自分たちの
アイデアを形あるものとして残したことは今後の糧となった
と思います。
さらに、2回のコンテストにて連続で最優秀賞に輝いたU.Aさん
からもコメントをいただきました。
●ITコンテストで最優秀賞を受賞された感想は?
人の生活に役に立つアプリを1から創り出すことはとても新鮮で、
楽しいものでした。どんな機能があったら便利か、どんなデザ
インだったら使いやすいか、あまりITに関する知識がない私でも
自由に考えられ、たくさんのアイデアが思い浮かんできました。
最終審査に臨むにあたり、もしそのアプリが実際にあったら
私たちの生活はどう良くなるのかを体感的に感じてもらえること
を意識してプレゼン内容を考えました。
結果有難いことに、私が考えた2つのアプリのプレゼンがどちらも
最優秀賞に選ばれました。
私の思いとアプリの良さが審査員の方々に伝わったのだと思うと、
嬉しさとともに感動するものがありました。プレゼンは、その物に
ついてだけではなく考案した人の思いも伝わる手段なのだと2回の
アプリコンテストを通じて実感しました。日常生活では得られない
とても貴重な経験をさせて頂きました。
●第1回最優秀賞受賞のアイデア「わりっこ」を本校学生と開発、
実現化した感想は?
“わりっこ”は現実にあれば本当に便利なアプリだと実感が
あったため、ぜひ実現したいとのお手紙を書きました。
ちょうど前後する形でアーツさんからも実現化したいとの
話があり、私もアーツさんに出向いて更なる意見を提案する
など意見交換もして、最終的にアプリが完成されました。
かつてはただの空想に過ぎなかったものが実際に形になる
なんて夢のようで、まだ実感が湧いていません。
まだ改善したいところが少しだけありますが、このアプリを
使ってくれた人の割り勘が少しでも楽になれば嬉しいです。
【相洋高等学校パソコン部】
部員 約20名 週3回のペースで活動。
液タブを使ったCGイラストやゲームのプログラミング、
シナリオ制作など、マルチイメディアのコンテンツの
作成を中心に活動。また近年では様々なコンテストや
応募企画に積極的に参加。
アーツカレッジヨコハマ主催の「ITアプリアイデア
コンテスト」をはじめ、学生映像コンテストなど
入賞実績も増加中。